HubSpotとは
HubSpotはアメリカのHubSpot社が提供するマーケティングツールで、包括的なインバウンドマーケティングのキャンペーンを広く展開するために役立ちます。このようなマーケティングツールでは集めたデータを視覚的にわかりやすくするために、グラフや表といったツールを作成し、マーケティング戦略の立案に活用するということもあるでしょう。
概要
しかし、HubSpotに搭載されているレポート機能だけでは不十分であったり、他のマーケティングツールや広告サービスのデータと組み合わせた横断的なデータ分析を行ったりする際には、HubSpotのデータをDWH(データウェアハウス)へ統合する必要があります。
そのうえ、 ETLは非エンジニアが実装するにはハードルが高く、一度実装できてもメンテナンスのコストは無視できません。
そこで今回は、trocco®というデータ分析基盤構築サービスを利用して、HubSpotのデータをSnowflakeというDWHへ統合します。もちろん、HubSpotをデータベースとしてデータ分析基盤を構築するということであればSnowflakeと連携したBIツールでデータの可視化へ繋げることも可能です。
ゴール
HubSpotから取得したデータを↓画像のようにSnowflakeに統合します。
こんな人におすすめ
- HubSpotのレポート機能では不十分だと感じている方
- 分析基盤やデータウェアハウスへのデータ統合を考えている方
- 様々なCRMサイトの情報をまとめてひとつのサービスで管理したいと考えている方
- 管理画面からデータ取得を行う作業に疲れている方
1. DWHの選定
まずはデータをどこに集約するか、DWHを選定します。
- Snowflake
- Google BigQuery
- Amazon Redshift
- MySQLやPostgreSQL
trocco®はいずれのサービスにも対応していますが、今回はSnowflakeを利用することにします。
2. trocco®️でHubSpot → Snowflakeの転送自動化
2-0. 事前準備
データの転送のためにはtrocco®️のアカウント、HubSpotのアカウント、Snowflakeのアカウントが必要です。
無料トライアルを実施しているので、事前に申し込み・登録をしておきましょう。
https://trocco.io/lp/index.html
(申し込みの際に、こちらの記事を見たという旨を記載していただければスムーズにご案内できます。)
2-1. 転送元・転送先を決定
trocco®️にアクセスして、ダッシュボードから「転送設定を作成」のボタンを押します。
転送元に「HubSpot」、転送先に「Snowflake」を選択して「この内容で作成」ボタンを押します。
設定画面になるので、必要な情報を入力していきます。
2-2. HubSpotとの連携設定
trocco®には社内のユーザー間でチームを作成し、チームで転送設定を共有するチーム機能があります。チームの他メンバーにも転送設定の内容が分かるように名前とメモを入力します。
次にHubSpotとの連携に関する設定をするために「転送元の設定」内の「接続情報を追加」ボタンを押します。
別のタブで接続情報の新規作成画面が開きますので、必要事項を記入して保存ボタンを押します。
再度転送設定画面に戻り、接続情報の「再読込」ボタンを押すと、先ほど作成した接続情報が選択できるようになります。
これでHubSpotとの連携は完了です。
2-3. HubSpotからのデータ抽出設定
続いて、どのようなデータを取得するかを設定していきます。
取得対象としては、以下のものが設定できます。
今回は以下の設定でデータを取得します。
2-4. 転送先Snowflakeの設定
転送元と同じ要領で設定していきます。
「接続情報を追加」ボタンからSnowflakeの接続設定を行います。認証方式は「ユーザ・パスワード認証」「キーペア認証」のどちらかを選択します。
ユーザ・パスワード認証は転送設定でのみ利用可能で、キーペア認証はデータマートでのみ利用可能です。
今回はユーザ・パスワード認証を使用します。
「接続情報を追加」ボタンからSnowflakeの接続設定を行い、ウェアハウス、データベース、スキーマ、テーブル、転送モードを指定します。
これで入力は完了です。「次のSTEPへ」をクリックした後、「自動データ設定を実行」を選択して次に進みましょう。
2-5. データのプレビュー
転送設定に従ってHubSpotから転送するデータのプレビューが作成されます。
問題が無ければ確認画面に移り、「保存して適用」を押しましょう。
2-6. スケジュール・通知設定
「スケジュール・トリガー設定」タブを開き、スケジュールを追加します。
以下のように実行スケジュールを設定することで、転送を定期的に実行し自動化することができます。
また必須の設定ではないですが、ジョブの実行ステータスに応じてE-mailやSlackに通知を行うことができます。
2-7. データ転送ジョブの実行
設定は以上です。最後に、手動で転送ジョブを実行してSnowflakeにデータを送ります。
手動で実行する場合はジョブ詳細画面の「実行」ボタンを押します。
これで転送は完了です。
3. Snowflakeの設定
Snowflake側で必要な操作はありません。SQLの記述をしなくともデータのETLを実行することができました。
念の為Snowflakeのデータベースから確認してみると、たしかにデータが転送されていることが確認できます。
転送が成功しているため、TableauなどのBIツールと接続することで今すぐに分析・可視化を行うことができます。
まとめ
trocco®️を使うとHubSpotの管理画面を触ることなく簡単にデータが取得でき、ほぼノーコードでDWH(今回はSnowflake)に統合することができました。
もちろん、小さなデータも大きなデータも同様に簡単に転送することができます。
trocco®は、ETL/データ転送・データマート生成・ジョブ管理・データガバナンスなどのデータエンジニアリング領域をカバーした、分析基盤構築・運用の支援SaaSです。trocco®について詳しく知りたいという方は、以下より資料をご請求ください。
