「trocco®」は、ビジネスに役立つデータ分析基盤の総合支援サービスです。データエンジニアリングの領域において、データの取り込みや整理、データベースの構築、データ処理や分析のタスクの管理、データの適切な取り扱いなどをカバーしています。
「trocco®」は、データエンジニアリングやモダンデータスタックと呼ばれる最新技術を幅広く提供しているため、迅速にデータ分析基盤を構築することができます。
本記事では、trocco®を使ってみたいという方に向けて、trocco®の料金プランについて詳しく解説します。また、具体的な見積りも取り上げるので、これからtrocco®を使ってみたいという方はぜひご覧ください。
trocco®の4つの料金プラン
さっそくtrocco®の4つの料金プランについて説明します。
Freeプラン
Freeプランは無料で利用できます。クレジットカードの登録も必要ありません。
転送元・転送先コネクタ数の上限は2種まで、転送時間の無料枠は10時間分です。
転送量の目安は、広告系コネクタであれば20万行、CRM/MA系は300万行、DB/ストレージ系は1000万~2000万行が目安です。
また、データマート機能、ワークフロー機能、テーブル・スキーマ自動追従、テンプレートETLが利用できます。
Lightプラン
Lightプランは月額10万円で利用できます。
転送元・転送先コネクタ数の上限は4種まで、転送時間の無料枠は250時間分です。
転送量の目安は、広告系コネクタであれば500万行、CRM/MA系は7500万行、DB/ストレージ系は2億5000万~5億万行が目安です。
Freeプランで利用できる機能に加え、伴走型サポートの利用やオプション機能の追加が可能です。
Standardプラン
Standardプランは月額30万円で利用できます。
転送元・転送先コネクタ数の上限はありません。
転送量の目安は、広告系コネクタであれば2500万行、CRM/MA系は3億7500万行、DB/ストレージ系は12億5000万~25億万行が目安です。
Lightプラン同様、伴走型サポートの利用やオプション機能の追加ができるだけでなく、Git連携・コードレビューも利用できます。
Enterpriseプラン
Enterpriseプランは、Standardプランをベースに利用量や追加できる機能のオプションが拡張されています。
こちらはご相談内容に応じてプラン内容を設定しているため、興味をお持ちの方は一度trocco®の窓口までお問い合わせください。
trocco®の料金設定の6つの特徴
1. 無料で始められる
trocco®にはFreeプランが設けられており、無料で利用することができます。
Lightプランで利用できる全ての機能にアクセスでき、データ活用の一連の流れを体験することが可能です。
そもそもデータ統合ツールやtrocco®がどのようなものか知りたいという人にとっておすすめです。
転送元/転送先コネクタ数は2種類、転送時間無料枠は10時間までという制限内であれば、利用料は0円です。
たとえば、MySQL(データ転送元)とGoogle BigQuery(データ転送先)を接続設定し、データ統合をするという設定ができます。
2. プランに応じて転送時間の無料枠がある
転送時間無料枠はプランごとに異なります。実際に利用するデータ量に応じてプランを選択できる点はリーズナブルだと言えるでしょう。
なお、転送時間を超過しても超過分の請求はありませんが、アカウントが翌月まで利用できなくなる点に注意してください。
また、転送時間無料枠を超える場合、株式会社primeNumberより有料プランやオプションが案内されます。
3.接続できるコネクタ数はプランによって異なる
接続できるコネクタ数もプランごとに異なります。Freeプランは2種まで、Lightプランは4種までです。Standardプランには制限はありません。
たとえばFreeプランであれば、転送元で1種、転送先で1種使えるということになります。なお、転送元、転送先でそれぞれ同じコネクタを使用した場合は1種とはみなされないため注意が必要です。
【例】
- MySQLが2台からBigQueryにデータを転送する場合、コネクタ数は2種(転送元:MySQL、転送先:BigQuery)
- MySQLからBigQueryにデータを転送したあと、再びMySQLに転送する場合、コネクタの数は4種(転送元:MySQL・BigQuery、転送先:MySQL・BigQuery)
コネクタは約100種の連携先から選択することができます。(2023年3月現在)そのため、自社の事業課題を解決できるようなデータを柔軟に統合でき、分析に役立てることができるでしょう。
なお、コネクタは年間20種以上のペースで追加されています。使用したいコネクタが追加されていない場合でも、要望に応じて追加されることもあります。
4.ユーザーは無制限に追加できる
どのプランを選んでも、一つのtrocco®アカウントに追加できるユーザー数は無制限です。
追加メンバー数に応じてアカウント利用料を支払う必要がないため、チームで利用したい人には安心できるポイントでしょう。
5. 必要に応じたオプション追加で利用コストの最適化を図れる
trocco®では、4つのプランをベースとして、利用できるコネクタや機能を別途追加することが可能です。
転送先/転送元コネクタの追加
転送先/転送元コネクタは1種あたり20,000~35,000円で追加できます。
また、Lightプラン限定で、広告コネクタ5種をまとめて追加できる広告コネクタバンドルも用意されています。複数広告のデータ統合をメインに行う人におすすめです。
広告コネクタバンドルにはLightプランに含まれているコネクタは含まれていないため、最大8種の広告コネクタを利用することができます。
なお、広告コネクタバンドルの利用可能範囲は契約する企業が保有するデータに限定されています。クライアント企業のデータを対象とする場合は問い合わせをしましょう。
コネクタカテゴリ | 価格 |
データベース系MySQL / PostgreSQL / Microsoft SQL Serverなど | ¥35,000 /月(1種あたり) |
ストレージ系Amazon S3 / GCS / FTP・SFTPなど | ¥35,000 /月(1種あたり) |
広告系Google Ads / Facebook広告 / Twitter広告など | ¥20,000 /月(1種あたり) |
SaaS系GitHub GraphQL API / JIRA / Googleスプレッドシートなど | ¥35,000 /月(1種あたり) |
分析ツール系Google Analytics / KARTE Datahub / RToaster Insight+など | ¥35,000 /月(1種あたり) |
CRM/MA系Salesforce / Adobe Marketo Engage / eセールスマネージャーなど | ¥35,000 /月(1種あたり) |
広告コネクタ5種※Lightプラン限定 | ¥50,000/月 |
機能の追加
追加する機能により、料金は異なります。
たとえば、転送時間無料枠を追加したい場合、月額40,000円で100時間分を追加できます。
詳しくは以下の表をご確認ください。
機能名 | 価格 |
チーム機能 | ¥50,000 /月 |
API機能 | ¥50,000 /月 |
Git連携・コードレビュー | ¥50,000 /月 |
プログラミングETL | ¥50,000 /月 |
Web行動ログ収集SDK | ¥150,000〜 /月 |
trocco®オンプレエージェント機能 | お問い合わせください |
インフラ増強 | お問い合わせください |
転送時間無料枠追加 | Lightプラン: ¥40,000 /月Standardプラン: ¥24,000 /月 |
データカタログ機能 | お問い合わせください |
各機能の概要は以下のページをご確認ください。
https://trocco.io/lp/plan.html
6. 有料プランには14日間の無料トライアルがある
LightプランとStandardプランの2つの有料プランには、14日間の無料トライアルが用意されています。Freeプランから有料プランに切り替える際にも無料トライアルを利用することができます。
なお、無料トライアルの利用をする際は契約締結など手間のかかる事務手続きは不要です。
有料プランを申し込み後は、以下の流れでトライアルが提供されます。
STEP1. デモ・ハンズオンの実施
利用ニーズに合わせたサービスデモの実施や利用方法を説明を行うオンライン/訪問のミーティングを実施
STEP.2 トライアルのゴールの設定
課題のヒアリング後、トライアルに必要な機能・期間をディスカッションし、ゴールを設定
STEP.3 アカウントの発行
ミーティング後、2営業日以内にアカウントが発行され、トライアル利用の開始。
トライアルにはクレジットカードの登録は不要です。
また、トライアル期間は専用のSlackチャンネルで専任チームが利用をサポートします。
日本語でサポートが受けられるため、気軽に問い合わせすることができる点は安心でしょう。
お見積り例
CASE1:DWHを活用せずに、商談データをGoogle Sheetsに出力する
DWHを活用せずに、Salesforceの商談データをGoogle Sheetsに出力します。
たとえば下記の設定で利用すると、月額0円です。
- 転送元:Salesforce
- 転送先:Google Sheets
プランの詳細は次のようになります。
Freeプラン | 転送元1種(Salesforce) 転送先1種(Google Sheets) |
転送元・転送先コネクタ追加 | なし(Freeプランでは追加はできません) |
機能オプション | なし(Freeプランでは追加はできません) |
CASE2:DWHを活用せずに、売上データとログ情報をGoogle Sheetsに出力する
DWHを活用せずに、MySQLの売上データとAmazon S3のログ情報をGoogle Sheetsに出力します。
たとえば下記の設定で利用すると、月額100,0000円です。
- 転送元:MySQL / Amazon S3
- 転送先:Google Sheets
プラン・カスタマイズの詳細は次のようになります。
Lightプラン | 転送元2種(MySQL / Amazon S3) 転送先1種(Google Sheets) |
転送元・転送先コネクタ追加 | なし(別途追加することもできます) |
機能オプション | なし(別途追加することもできます) |
Lightプランは4種のコネクタを利用できるため、こちらの設定例では、残り1種類のコネクタを追加してもプランの料金内に収まります。
CASE3:DWHを活用せずに、売上データとログ情報をGoogle Sheetsに出力する(複数名で運用する場合)
CASE2と同様DWHを活用せずに、MySQLの売上データとAmazon S3のログ情報をGoogle Sheetsに出力します。この例では、複数名で利用できるようにチーム機能を追加します。
たとえば下記の設定で利用すると、月額150,0000円です。
- 転送元:MySQL / Amazon S3
- 転送先:Google Sheets
プラン・カスタマイズの詳細は次のようになります。
Lightプラン | 転送元2種(MySQL / Amazon S3) 転送先1種(Google Sheets) |
転送元・転送先コネクタ追加 | なし(別途追加することもできます) |
機能オプション | チーム機能 |
CASE2と同様、残り1種類のコネクタを追加してもプランの料金内に収まります。
チーム機能を追加したため、オプション費用として月額50,000円が必要です。
CASE4:複数の広告媒体のデータをDWHに出力する
複数の広告媒体のデータをDWHに出力する場合、たとえば以下のような設定ができます。
- 転送元:Google Ads / Facebook広告 / Yahoo!広告 検索広告 / Yahoo!広告 ディスプレイ広告 / TickTock Ads
- 転送先:Google BigQuery
プラン・カスタマイズの詳細は次のようになります。
Lightプラン | 転送元3種(Google Ads / Facebook広告 / Yahoo!広告 検索広告) 転送先1種(Google BigQuery) |
転送元コネクタ追加 | Yahoo!広告 ディスプレイ広告 / TickTock Ads |
機能オプション | なし(別途追加することもできます) |
このケースでは、Lightプランで利用できるコネクタ数4種の枠を全て利用し、追加で3種のデータソースを利用しています。
そのため、追加分1種につき20,000円、合計60,000円がLightプランに加算されています。
なお、転送時間無料枠は月370時間です。Lightプランの月250時間の転送時間無料枠に加え、追加のコネクタ数1種につき月40時間が増えることになります。
まとめ
本記事では、trocco®の料金プランから具体的にかかる費用の例を紹介しました。
自社に適したプランを見つけることはできたでしょうか。
trocco®を導入すれば、あらゆるデータの連携・整備・運用を自動化し、スピーディーにデータ活用環境を整備できます。
データ分析基盤が整備されると、データ分析の収集から分析、組織内での共有が容易になり、意思決定の質の向上や意思決定をするまでのプロセスの効率化が実現します。
効果的にtrocco®を利用したいという方は、どのプランやオプションを適用するのがいいのか一度相談してみましょう。
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