trocco®を利用する方が相互理解を深め、それぞれの企業が持つ経験やノウハウを共有しあう場として開かれるtrocco®ユーザ会。
毎回、日頃trocco®を利用している方に登壇いただき、trocco®の使い方や具体的な活用事例についてお話いただいています。
第5回ユーザ会は2つのコンテンツを用意し、前半パートではキュービック株式会社のテックリードである尾﨑勇太氏に登壇いただきました。
後半パートでは、trocco®を開発する株式会社primeNumberのプロダクトマネージャーを務める廣瀬が登壇し、普段の業務でのtrocco®の活用事例や今後のプロダクト開発の構想を発表しました。
発表者プロフィール
廣瀬 智史 / 株式会社primeNumer プロダクトマネージャー
約10年間、IT業界でソフトウェアエンジニアやデータエンジニア、技術サポートエンジニアとして経験を積む。2023年5月にprimeNumberに入社、プロダクトマネージャーとしてtrocco®の開発をおこなう。
PdMとしてtrocco®を使っている話
Zenhub上の開発進捗情報をGitHub Projectに同期した話
廣瀬 智史:「1つ目は、異なるチームで開発進捗情報をGitHubプロジェクトに同期した話です。
背景として、紹介した開発チームは、元々GitHubで開発タスクを管理していました。そこからチームが増えて、チームごとに開発を進めていくというときに、GitHubのissueをカンバン管理できるZenhubを導入した経緯がありました。
しかし、導入により、開発チーム外の社員には、開発チームがどのようなタスクを進行中で、どのような進捗状況にあるのかを知ることができないという問題が生じました。理由としては、全社員がZenhubのライセンスを持つことができなかったということにあります」

廣瀬 智史:「私がPdMとして入社してすぐであったためJIRAのようなツールをタスク管理に全社導入するのは大変で他の選択肢も微妙だったため、結果的には社内メンバーが基本的にアカウントを持っているGitHub Projectに情報を同期し、進捗を確認したいときだけ参照するというアプローチが有効であると考えました。プロジェクト管理はGitHubでは行わないということにしました。
解決策として、trocco®を使ってデータを同期するデータパイプラインの構築を行いました。

廣瀬 智史:「これはデータカタログのデータリネージを見た時の図です。(下図)
作成したパイプラインでは毎時データを実行し、転送元HTTPSを使用してZenhubのAPIを呼び出し、各ステータスの状況を取得し、それをBigQueryに格納しました。
その後、転送元をBigQuery使用して先ほど追加したデータをBigQueryから取得し、プログラミングETLでGitHub APIをたたき、GitHubのプロジェクトを更新しています。」

廣瀬 智史:「この仕組みにより、3つの開発チームがそれぞれ持つZenhubのボードごとに、全体の進捗状況と各ステータスを毎時紐付けることができるようになりました。」
データカタログ機能を使ってアドホック分析をしている話
廣瀬 智史:「次に、データカタログ機能を使用して、アドホック分析をPdMとして行っている話をします。
PdMとして、社内データをアドホックに分析する機会が多いのですが、既存のデータやデータソースがすぐに見つからなかったり社内ドキュメントが存在しなかったりします。他の人に聞くのが一番ですが、人に聞かないで済むのならそれがいいと思っています。
そうした場合に、弊社が提供しているデータカタログ機能を活用して、クエリを書いてデータを利用しています。
たとえば、”こんな名前のテーブルやカラムがありそうだ”というときに検索機能を使うと、探しているテーブルやカラム情報を見つけることができます。」

廣瀬 智史:「また、テーブルに紐づいているテーブルを探したいというときには、ER図機能やカラム参照機能を使っています。
ER図機能ではtrocco®上ですでに作成された接続情報を利用してデータソースから自動的に関連情報が取得されます。カラム参照機能では、関連性をカラム単位で確認できます。」

廣瀬 智史:「こうした情報を参照しながらクエリを書きたいので、クエリ実行機能を使ってデータやテーブル情報を見ながらデータの抽出や分析を行っています。」

Marketoを使って一斉メール通知パイプラインを作りたい話
廣瀬 智史:「3つ目は、事例というより“Marketoを使って一斉メール通知パイプラインを作りたいな”と思ったことがあったので、共有したいと思いアジェンダに加えました。
primeNumberではMarketoをMAツールとして使っています。先日一斉メール通知をする機会があった際、データの抽出やマーケティング部署とのやり取りに時間がかかってしまいました。
こうしたケースの場合、転送先Marketoを活用し、対象メールの抽出のためのSQLやメールのテンプレート、送信したい時刻の情報をパイプラインに渡し、実行されたらメールが送信されるパイプラインを作れたらいいなと思っています。」

さいごに
trocco®を提供する株式会社primeNumberは、trocco®を利用している方に向けた交流や勉強のための会を開いております。
第5回のユーザ会はオフラインで開催し、発表内容にコメントをしながら視聴したり参加者の方からいただいた質問にリアルタイムで回答するなど、和気あいあいとtrocco®の活用について知見を共有しました。
trocco®をすでに利用されている方の中で他社の事例にご関心をお持ちの方は、ぜひ担当のカスタマーサクセスまでお問い合わせください。
また、データの連携・整備・運用を効率的に進めていきたいとお考えの方や、プロダクトにご興味のある方はぜひ資料をご覧ください。
