はじめに

自宅にいたままクリーニングに出せるネット宅配クリーニング「Lenet(リネット)」を運営している株式会社ホワイトプラス。2019年10月より、分析基盤向けデータ統合サービス「trocco®(トロッコ)」の「Enterpriseプラン」をご活用いただいております。

事業の展開スピードが早いスタートアップ企業において、商品開発やマーケティングと比べて全社のデータ統合はどうしてもペンディングされがち。今回お話を伺った株式会社ホワイトプラス様もサービス提供から10年の間、なかなか本格的なメスを入れることができませんでした。

「LTV最大化」という目的のため、同社がどのような施策を行い、事業成果につなげることができたのか。同社取締役CTOの森谷 光雄氏にお話を伺いました。

ホワイトプラス様導入事例インタビュー

株式会社ホワイトプラス 取締役CTO 森谷 光雄氏(写真左)
株式会社primeNumber 取締役執行役員CPO 小林寛和(聞き手、写真右)

「Lenet(リネット)」の事業戦略

「LTV最大化」を指標に事業を推進


― 貴社事業の概要を教えてください。

森谷 光雄氏(以下、敬称略):弊社ではオンラインの宅配クリーニングサービス「Lenet(以下、リネット)」を2009年から提供しています。サービスの特徴としてはまず全国に対応していること。納期にもこだわっており、都内ですと最短で翌日にお戻しすることが可能です。価格も店舗型のクリーニングと比較してもほぼ変わりません。

― 社員は何名いらっしゃるのでしょうか。

森谷:正社員は約60名、うち半数以上の40名がマーケティングや生産管理、CS、開発チームに所属し、業務の中でデータを活用しています。

ー 事業において、どのような指標を重要視していますか。

森谷:まず、粗利ベースのLTVを最重要視しています。他の指標として、LTVの前段階である売上原価、そしてその算出元になる顧客単価と注文件数。これらの数字をKPIとしています。また、売上原価はクリーニングの注文による売上と、プレミアム会員からの月会費の2種類に別れています。このプレミアム会員の契約履歴もデータとして蓄積していました。

ー KPIを追っていく上で、どのようなデータを収集しているのでしょうか。

森谷:顧客情報、注文情報、および商品情報です。言い換えれば、クリーニングに出された衣類を一つひとつ管理していくためのデータを集めています。主要な商品情報は50種類ほどですが、全体では400〜500種類もあります。例えば「革・毛皮」だと、動物の種類によって値段が変わってくるのです。

また、リネットならではのデータとして、提携しているクリーニング工場1箇所あたりの商品種別キャパシティも管理しています。やはり人が実際に動く仕事なのでシフトによって「その日はどのくらい生産出来る」というキャパシティの設定が重要です。そのキャパシティデータに合わせて、お客様が選択できる日程を出し分けています。

ー 収集後のデータは、どのように蓄積していたのでしょうか。

森谷:以前は、プロダクションで使用していたMySQLに格納していました。そのMySQL上に、約10年分の顧客、商品、注文の情報が積み重なっているという状況で、なんとか頑張ってデータを分析していたのです。

売上データは集約管理されていたのですが、問題は費用データでした。商品の製造原価以外には広告宣伝費がありましたが、そのデータはDB(ダッシュボード)で管理しているのではなく、広告ツールから手動・自動で抽出し、スプレッドシートで管理していたのです。

データ活用の課題と背景

あちこちで「車輪の再開発」が起きる事態に

ー 「trocco®」導入の背景となった課題を教えてください。

森谷:課題感として一番大きかったのは、部署ごとにデータのサイロ化(他部署とのデータ連携が取れていない状態)が進んでしまったこと。その結果、データは存在しているものの存在自体を知らないために、何回もデータ抽出の依頼がくるといった「車輪の再開発」がいたるところで起きていました。

また、同じような抽出依頼に、同じような対応をしているつもりが、集計の定義がズレてしまい、違う結果が帰ってくることも起こりましたね。例えば、売上の定義が以下のようにズレてしまうことも……。

  • 本来の売上=会員費(毎月◯日に発生)+注文売上(クリーニングのたびに発生)
  • 誤った売上=注文売上(クリーニングのたびに発生)

「誤った売上」を元に判断しようとすると、当然その判断は誤っている可能性がありました。やはり、データの定義は、しっかり守っていく必要があると感じましたね。

ー データのサイロ化はなぜ起きてしまったのでしょうか。

森谷:データの抽出が各部署の担当者による判断に依存していたからでしょう。売上の定義にしても、担当者ごとに収益モデルの理解度がバラバラでした。各部署ごとの裁量が強すぎたことが背景にあり、これはベンチャーには起こりがちだと思います。

ー 「trocco®」の導入にあたり、比較検討はされたのでしょうか。

森谷:国内類似サービスと比較検討させていただきました。国内でETL(複数のシステムに含まれるデータを抽出、変換、加工を行い、データの集積を行う処理)だけのSaaSを提供しているのは2社しか見つかりませんでした。

ー 「trocco®」の導入の決め手を教えてください。

森谷:扱いやすそうであったことです。「trocco®」の方がいい意味で機能が絞られており、かつYahoo!広告も対象であったことは高評価でしたね。トライアルの結果、2019年の10月に本導入を決定しました。

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「trocco®」導入について

導入でコストの削減だけでなく、「LTVの最大化」を実現


ー 「trocco®」の導入後で、最も評価されたポイントを教えて下さい。

森谷:我々がやりたいことに対して、強いコミットメントを感じられたことです。トライアル後の本導入では「Enterpriseプラン」で契約。「ユーザー目線で、すごく手厚いプランだな」と感じながら、何度も何度もやりとりしました。こちらの問い合わせに対しても、1時間もかからずにレスポンスいただきましたので、導入に時間がかかった印象はありません。

ー 定量的な成果についてお伺いさせてください。

森谷:以前は一時間以上、下手したら半日かかっていた10年分のLTV集計がBigQueryで行うと3分以内には戻ってくるようになりました。それだけで大きなコスト削減です。

 


そして、「LTVの最大化」にも貢献しました。サブスクリプションモデルにおいて、LTV向上に最も寄与しやすいのは「利用回数」です。データを集計、分析した結果、「利用回数」を向上させるには「初回の割引率」が鍵だと分かったのです。そこで「初回の割引率」を下げたところ、マーケティングで言うところの「F2転換率(初回購入から2回目購入への転換率)」が20%ほど改善、「利用回数」も向上しました。

今後の展望

「データ活用」をサービスの強みの1つに据える

ー 「trocco®」活用の今後について、お聞かせください。

森谷:F2からF3以降の「継続率」をどのように向上させるか、データを活用して打ち手を考えていきたいですね。これはCRM(顧客関係性マネジメント)の領域でしょう。

ー リネットの事業展開はどのように描かれているのでしょうか。

森谷:事業全体でも、よりデータを基に意思決定していくことで、リネットの強みとしてデータ活用を1つの柱として掲げていきたいです。マーケティングだけでなく、生産管理でもデータ活用も進めていきたいと思っています。

ー 最後に、「trocco®」の導入を検討されている方へ一言お願いします。

森谷:同じデータを関係者がすぐに把握できるだけで、コミュニケーションコストは大幅に下がります。なかなか定量化しづらいとは思いますが、事業への効果は「絶大」だと思いますよ。

投稿者

hirokazu.kobayashi
2020年3月25日

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