デジタル変革の波が押し寄せる中、データの活用はビジネスの成長を後押しする不可欠な要素となっています。特にSaaS事業におけるカスタマーサクセスの取り組みは、データに基づく意思決定が求められる分野の一つです。
本記事では、ETLツールを活用してカスタマーサクセス業務をどのように効率化できるのか、活用事例とともにデータ活用のポイントを紹介します。
クライアントの課題
SaaSプロダクトを展開する某企業は、顧客のヘルススコアを明確に把握し、適切なタイミングでのアプローチや対策の検討が難しいという課題を抱えていました。
こうした状況下では解約率の改善やアップセルの機会を逃してしまうリスクがあったため、顧客のヘルススコアの一元化と可視化は急務でした。
解決方法
trocco®を活用し、まずは顧客のヘルススコアを定量的に定義し、可視化を実施しました。さらに、ヘルススコアの情報をSalesforceにアップデートすることで、リアルタイムでの顧客状況の把握を実現しました。この情報はSlackを通じても能動的に通知され、必要なタイミングでのアクションが取りやすくなりました。
データソース | 扱っているデータ |
MySQL | サービス利用に関する情報(顧客の各種設定情報など) |
Salesforce | 顧客情報(商談、契約、問い合わせ、todo情報など) |
New Relic | 顧客単位でのサービスアクセスログ情報 |
導入効果
このようなデータ分析基盤を構築することで、顧客の問題点やニーズにすばやく対応することができるようになりました。解約の危険性を事前に察知して対応する体制も実現しました。
結果として、既存の顧客の解約防止やプロダクトの利用の活性化につながり、また、アップセルの機会を創出することができました。
カスタマーサクセス業務を効率化する際のデータ活用のポイント
データの一元化と可視化
複数のデータソースからの情報を一元的に集約し、可視化することで、迅速かつ正確な判断が可能となります。これにより、無駄なアクションを減少させ、的確なカスタマーサポートが実現できます。
リアルタイム性の実現
現在の顧客状況をリアルタイムで把握することで、必要なタイミングでの介入やアプローチができます。これにより、お客様のニーズに迅速に応えることができ、サービスの質を向上させることが期待できます。
さらに、重要な変動やアラートを自動的に通知することで、リアクティブな対応からプロアクティブな対応へとシフトできます。通知機能を活用することで、顧客の状況変化を逃さず、適切なタイミングで対応ができるでしょう。
まとめ
本記事では、trocco®の導入により、顧客のヘルススコアの一元化と可視化、リアルタイムでの状況の把握を可能にし、事業の成長に貢献した事例を紹介しました。
刻々と変わる状況を適切に把握しなければならないカスタマーサクセス業務の効率化においては、データ活用が鍵となります。
trocco®は、ETL/データ転送・データマート生成・ジョブ管理・データガバナンスなどのデータエンジニアリング領域をカバーした、分析基盤構築・運用の支援SaaSです。trocco®について詳しく知りたいという方は、以下より資料をご請求ください。
